
原子力の関連銘柄
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KabuMart調査日:2026年04月02日
原子力の全体像
原子力について
原子力(げんしりょく)とは、原子核が変化する際(核分裂や核融合など)に放出される膨大なエネルギーのことです。現代では、このエネルギーを熱として取り出し、「原子力発電」として利用されています。 また原子力の利用は、安全性を大前提とする前提で進められており、原子力規制委員会の新規制基準に適合し安全性が確認された場合に、地元の理解を得ながら再稼働していく、という考え方が示されています。
原子力の社会的影響
- 運転中、CO2を排出しない(脱炭素の観点での位置づけ)
- 大量のエネルギーを安定的に供給できる点がメリットとして挙げられている
- 燃料となるウラン資源は、石油に比べて政情の安定した国に埋蔵していることから、資源の安定確保に関する文脈がある
- 放射性廃棄物の低減などを狙う研究開発プログラム(内閣府ImPACT等)での取り組みが話題になっている
原子力のリスク
- 事故による放射性物質の拡散
- 放射性廃棄物の管理
- 外部要因による安全性への脅威
- 安全性の確保に向けたリスク評価(原子力規制委員会のリスク評価分野での評価手法の研究)に不確実性が残り得る
- 使用済み燃料の処分方法が困難という論点
原子力の課題
- 安全性と信頼の確保
- バックエンド対策(廃棄物処分)
- 産業基盤の維持
- 原子力人材の減少や研究開発機能の低下など、人材・研究開発面の課題
- 長期間の建設停止などによるメーカーの建設能力の低下(国内メーカーで建設ができなくなるという文脈)
関連銘柄を網羅的に紹介します。
日立製作所(6501)
原子力における役割
原子炉・原子力発電プラントの主要メーカー
原子力における強み
- GE(ゼネラル・エレクトリック)との強力なグローバル連合(GE日立)
- 沸騰水型軽水炉(BWR)における実績の強さ
- デジタル技術(IT×OT)を活用した次世代の保守・建設ソリューション
原子力におけるリスク
- 巨額投資を伴う原子力プロジェクトの経済性により、事業撤退や減損損失につながるリスク(英国の原発新設計画からの撤退、約3,000億円規模の減損損失)
- エネルギー市場の変化に伴う不確実性(プロジェクト採算の見通し悪化)
- 原発建設における初期投資の増大
原子力における競合
- 三菱重工業:国内の「原子力御三家」の競合として挙げられている
- 東芝:国内の「原子力御三家」の競合として挙げられている
- ロスアトム:海外の競合相手として挙げられている
- オラノ:海外の競合相手として挙げられている
三菱重工業(7011)
原子力における役割
次世代原子力(SMR/高速炉等)や原発設備の開発・統括
原子力における強み
- 国内唯一の原子力総合プラントメーカーとして、設計・製造から建設、メンテナンスまで一貫して手がける垂直統合型の体制
- 原子炉の設計から製造、運転支援、保守、さらには廃炉措置まで、プラントのライフサイクル全てをカバーできる体制
- 次世代炉(革新軽水炉「SRZ-1200」)の共同開発に取り組んでいる
原子力におけるリスク
- 海外プロジェクトや製品不具合に起因し得る、損害賠償・訴訟のリスク(巨大化し得るとされる)
- 建設費の大きい海外原発輸出は、計画遅延や中止が多額の損失(減損)につながる契約上の責任リスク
- 国内での新規建設が長期間途絶えていたことによる、人材の空洞化・技術継承のリスク
原子力における競合
- 日立製作所:国内では「原子力御三家」として三菱重工の競合相手として挙げられている
- 東芝:国内では「原子力御三家」として三菱重工の競合相手として挙げられている
- ウェスチングハウス:世界市場での強力なライバルとして挙げられている
- オラノ(旧アレバ):世界市場での強力なライバルとして挙げられている
東京電力ホールディングス(9501)
原子力における役割
原子力発電所の運転・電力供給(関連事業)
原子力における強み
- 国内最大級の原子力発電設備規模:柏崎刈羽原子力発電所の7基体制(1号機〜7号機)
- 発電所規模(世界最大級の出力):計821.2万kWを保有
- 福島第一原子力発電所の事故経験から得た、廃炉・安全対策の知見(世界でも類を見ないと記載)
- 東電グループで国内市場の約30%を占める顧客基盤があり、原子力による低炭素な電力供給がカーボンニュートラルの中核的強み
原子力におけるリスク
- 福島第一原発の廃炉・賠償に伴う巨額負担
- 柏崎刈羽原発の再稼働の不透明性
- 信頼回復の遅れ
原子力における競合
- 関西電力:原子力発電所を保有・運営する他の大手電力会社であり、再稼働で先行し得るライバルとして挙げられている(西日本の電力会社が強力な競争相手とされる文脈)。
- 中部電力:原子力発電を運営する主要な電力会社の一つとして比較対象になりやすい(大手電力会社として挙げられている文脈)。
- JERA:電力業界の大手比較対象(東京電力ホールディングスと同列で挙げられている)であり、原子力を含む発電事業の競合になり得る。
関西電力(9503)
原子力における役割
原子力発電所の運転・電力供給(関連事業)
原子力における強み
- 国内最多の稼働実績(美浜・高浜・大飯の3発電所で計7基が稼働)による高い収益力
- 原子力の安定稼働を背景とした業界トップ水準の利益(2026年予測:経常利益5,316億円)
- 電源構成における原子力比率が高く、CO2排出量が少ないことによる脱炭素面での優位
- 原子力発電の安全性向上(安全を優先した取組み・安全追求)
原子力におけるリスク
- 安全対策に関するリスク(自然災害やテロへの対応)
- 特定重大事故等対処施設(テロ対策施設)の完成が期限内に間に合わない場合、運転停止命令を受けるリスク
- 老朽化プラントと新規制基準への適合が継続課題になるリスク
- 使用済み核燃料の処理に関するリスク
- 原子力事業をめぐる経営・社会的信頼の毀損リスク
原子力における競合
- 日本原子力発電:原子力発電の建設・運転・電力に関連する企業として、関西電力との比較対象になり得る記載があるため
- 新電力(ガス会社を含む):販売面で競合し得る対象として「ガス会社や新電力」が挙げられているため
九州電力(9508)
原子力における役割
原子力発電所の運転・電力供給(関連事業)
原子力における強み
- 国内トップクラスの稼働実績(玄海原子力発電所・川内原子力発電所の再稼働を先行)
- 原子力発電の最大限の活用による圧倒的な低炭素・低コスト電源の確保
- トップクラスのゼロエミッション電源比率の実現
原子力におけるリスク
- 被ばく・トラブル事象による運用遅延(例:2025年5月 玄海原発3号機で作業員の内部被ばくが発生し、原子炉の再開が遅れるリスク)
- テロ対策施設の遅れにより法的に運転停止を余儀なくされるリスク(過去に川内原発で事例)
- 耐震審査・基準地震動において最新知見を踏まえた厳しい審査が続き、不通過の場合に長期停止へつながるリスク
- 原発運営に伴う経営リスク(例:玄海2号機の廃炉決定)
原子力における競合
- 関西電力(9503):国内の原子力発電所を運用する大手として、九州電力と同様に原発再稼働を経営の柱としており、次世代原発の開発面でも競合しうるため
- 三菱重工業(7011):九州電力の次世代炉開発におけるパートナーである一方、次世代原発(次世代軽水炉)の開発を主導するメーカーとして競合・対抗関係になり得るため
- 日立製作所(6501):異なる炉型でのシェア競争を行う設備・技術面の競合メーカーとして挙げられているため
- 東芝(6502):異なる炉型(提携先を含む)でのシェアを競う設備・技術面の競合メーカーとして挙げられているため
中国電力
原子力における役割
原子力発電所の運転・電力供給(関連事業)
原子力における強み
- 原子力事業における「国内唯一の新規地点開発」
- 主力電源の国産技術(日立製作所)への依存
- 2030年度に向けた明確な成長ロードマップ(2030年度に原子力発電の割合約2割を目指す旨)
原子力におけるリスク
- 自然災害リスク:地震・津波(島根原発は日本海側で最大11.9mの津波想定、海抜15mの防波壁設置も、想定を超える事象への備えが継続課題)
- 自然災害リスク:火山活動(半径160km圏内の火山を調査対象、最大56cmの降灰想定・フィルター目詰まり防止などが審査対象)
- 運営・管理上のリスク(島根原子力発電所の運営・管理上のリスクとして整理されている)
- 財務・経営リスク(原子力事業の財務・経営リスクとして整理されている)
原子力における競合
- 関西電力:原子力発電の再稼働が挙げられている他の電力会社で、原子力比率・電源構成の観点で比較対象になり得る
- 四国電力:原子力発電の再稼働が挙げられている他の電力会社で、原子力比率・電源構成の観点で比較対象になり得る
- 九州電力:原子力発電の再稼働が挙げられている他の電力会社で、原子力比率・電源構成の観点で比較対象になり得る
- 東京ガス:電力自由化後の新電力として、電力販売・供給の文脈で競合になり得る
- E(NEOS):電力自由化後の新電力として、電力販売・供給の文脈で競合になり得る
日本原子力発電
原子力における役割
商業用原子力発電所の運転主体(関連事業)
原子力における強み
- 日本初の商用原子力発電所を建設・運営してきた「原子力専業会社」としての高度な技術力と豊富な知見
- 原子力に特化した組織体制(一般の電力会社が複数電源を持つのに対し、原電は原子力に特化)
- 民間の原子力発電専業会社として設立され、原子力発電所で発電した電気を電力会社へ供給する立ち位置
原子力におけるリスク
- 過酷事故による放射性物質の拡散(冷却機能喪失や格納容器破損などを伴う場合の土壌汚染や居住制限など)
- 自然災害への脆弱性
- 高レベル放射性廃棄物の処分の困難さ
原子力における競合
- 東京電力ホールディングス:自社で原子力発電所を保有・運営し一般に電気を供給する大手電力会社であり、日本原電が発電した電気の卸販売先となる比較対象として挙げられている
- 関西電力:自社で原子力発電所を保有・運営する大手電力会社であり、日本原電が発電した電気の卸販売先となる比較対象として挙げられている
- 中部電力:自社で原子力発電所を保有・運営する大手電力会社であり、日本原電が発電した電気の卸販売先となる比較対象として挙げられている
- 電源開発(J-P(OWER):日本原電と同様に発電専門の卸電気事業者であるとされ、電源開発(J-POWER)が比較対象として挙げられている
日本製鉄
原子力における役割
原子力発電向け部材・鋼材などの供給
原子力における強み
- 原子力発電分野における「過酷な環境に耐えうる世界最高水準の高級鋼材」の供給力
- 長年培った保守・検査技術
- 「原子力人材・技術・産業基盤の維持・強化」において重要な役割
原子力におけるリスク
- 自社工場での放射線被曝事故リスク(メッキ厚さ測定のX線装置に関連)
- 電力供給の不安定化による事業継続リスク
原子力における競合
- 日本製鋼所:原子力発電に向けた部材・関連設備の分野で日本製鉄の競合になりうる旨が示されている
- IHI:原子力発電部材・原発部品の企業として並記され、比較対象になりやすい
- 東芝プラントシステム株式会社:国内の商業用原子力発電所の原発メーカーに関する言及の中で登場しており、原子力設備関連の比較対象になりやすい
IHI
原子力における役割
原子力発電向け設備・部品などの供給
原子力における強み
- 原子炉の核心部(圧力容器など)を製造できる高度な溶接・加工技術を持つ
- 次世代炉(SMR)への積極的な投資・参画がある(NuScale VOYGR SMRでの技術開発状況の言及)
- 高度な技術を要する主要機器の供給者(サプライヤー)としての地位を確立している(プラント全体をまとめるメーカーとの差異の言及)
- 廃炉・サイクル技術の提供者としての側面がある(廃炉技術、再処理工場に関する言及)
原子力におけるリスク
- 海外事業の損失リスク(過去の多額損失として米ウエスチングハウス(WH)関連の経緯が言及されている)
- 技術承継の課題
- 放射性廃棄物処理の不確実性
原子力における競合
- 三菱重工業:国内の原子力分野でIHIの競合として挙げられているプラントメーカー(IHIは主要機器供給者、三菱重工はプラント全体をまとめるメーカーとして対比の言及)
- 日立製作所(日立GEニュークリア・エナジー):国内の原子力分野でIHIの競合として挙げられているプラントメーカー
- 東芝(東芝エネルギーシステムズ):国内の原子力分野でIHIの競合として挙げられているプラントメーカー
日本製鋼所(5631)
原子力における役割
原子炉圧力容器など大型鍛鋼製品のメーカー
原子力における強み
- 原発向けの「大型・一体成形技術」による圧力容器など大型部材の継ぎ目のない一体成形
- 670トンの世界最大級の鋼塊を削り出し、14,000トン級のプレスで成形することで溶接箇所を減らし、強度向上や定期検査コスト・作業員の被ばくリスク低減につながる
- 鉄スクラップの溶解・精錬から鍛造、機械加工まで自社(室蘭製作所)で完結する一貫生産体制
- 原子炉圧力容器向けの大型鋳鍛鋼品で世界シェア約8割という独占的地位
原子力におけるリスク
- コンプライアンス(不正問題)リスク:2022年に子会社日本製鋼所M&Eで原発向け部材を含む製品の検査データ改ざんなどの不正が報告
- 社会的信頼の低下リスク:原発部材は高い安全性が求められるため、不祥事が受注機会の損失やブランド価値毀損に直結し得る
- 需要の不透明性リスク:政治・政策依存による需要の不透明さ
- 技術継承のリスク
原子力における競合
- 日本製鉄:原子力発電部材・原発部品の会社として同列で挙がっている(比較対象になり得る)
- IHI:原子力発電部材・原発部品の会社として同列で挙がっている(比較対象になり得る)
神戸製鋼所(5406)
原子力における役割
核燃料輸送容器(キャスク)等の関連部材を手がける
原子力における強み
- 素材メーカーとしての高い材料技術と、機器・プラント建設までをカバーするエンジニアリング力を融合した「総合的な解決力」
- 使用済み燃料や放射性廃棄物の処理(バックエンド)での実績:金属キャスク(輸送・貯蔵容器)の設計・製造までを手がけ、製造基数で世界トップクラス(約250基)
- 廃棄物の減容・リサイクル技術(例:福島第一原子力発電所の瓦礫処理や、難燃性廃棄物の焼却・溶融設備など、体積を減らす技術)
- 高線量下での除染・遠隔操作に関する技術(遠隔ハンドリング)
原子力におけるリスク
- 過去の品質データ不正問題に起因する信頼性の懸念(2017年に大規模なデータ改ざん問題が発覚)
- 電力会社が原子力発電所での神戸製鋼所製品の安全性への影響を調査し、不適切行為のあった製品は「使用されていない」または「安全性に問題はない」と結論付けられたが、安全性調査が行われること自体がリスク要因
原子力における競合
- 日本製鋼所:原子力発電所に高品質の部材を供給しサプライチェーンの重要な一角を担ってきた旨が示されており、部材供給分野で比較対象になりうるため
- IHI:原発設備の機器担当(例:AP1000の蒸気発生器など)に言及されており、原子力機器領域で競合となりうるため
- 三菱重工:原発サプライチェーン復興や新型炉開発を主導する旨が言及されており、原子力関連の開発・設備領域で比較対象になりうるため
- 東芝プラントシステム:原発メーカーの文脈で言及されており、原子力関連設備領域で比較対象になりうるため
- 日立製作所:原子力発電機器業界の世界市場シェア分析の文脈で言及されており、機器領域で比較対象になりうるため
木村化工機(6378)
原子力における役割
核燃料輸送容器や放射性廃棄物処理装置に強みを持つ化工機メーカー
原子力における強み
- 創業100年を超える総合プラントエンジニアリング会社である点
- 原子力分野では核燃料サイクル関連の機器・設備について「国内トップクラスの実績と技術力」を持つとされている点
- 蒸発・蒸留装置における省エネ化技術と研究開発力がある点(原子力を含むエネルギー・環境分野にも言及あり)
- 原子力周辺機器関係の製品・サービスがある点
原子力におけるリスク
- 原子力事業で品質管理上の不適合事案(JAEA向け実験装置STACYで検査時と異なる部材の取り付け)が判明したことによる信頼性低下リスク
- 当該不適合により、発注元(富士電機)が発注取り消し・自社製造への切替などの影響が出た点
- 国策や社会情勢に左右されやすい事業環境の不透明性がリスクとして挙げられている点
原子力における競合
- 三菱重工業(7011):原子力プラント・機器の分野で競合し得る比較対象として挙げられている
- 日立製作所(6501):原子力発電設備・エンジニアリングの広範領域で競合する比較対象として挙げられている
- IHI(7013):原子炉圧力容器などの大型機器に強みを持ち、関連装置でも競合・比較対象として挙げられている
- 三井海洋開発:同業他社として原子力関連の文脈で比較対象になり得る企業群として挙げられている
- 日揮ホールディングス:同業他社として原子力関連の文脈で比較対象になり得る企業群として挙げられている
- 千代田化工建設:同業他社として原子力関連の文脈で比較対象になり得る企業群として挙げられている
- 太平電業:同業他社として原子力関連の文脈で比較対象になり得る企業群として挙げられている
- メタウォーター:同業他社として原子力関連の文脈で比較対象になり得る企業群として挙げられている
- 東洋エンジニアリング:同業他社として原子力関連の文脈で比較対象になり得る企業群として挙げられている
- レイズネクスト:同業他社として原子力関連の文脈で比較対象になり得る企業群として挙げられている
日本ギア工業(6356)
原子力における役割
原子力発電所向けの歯車装置(アクチュエーター)を供給
原子力における強み
- 原子力分野におけるバルブアクチュエータ(リミトルク)の世界シェア約70%、国内シェアほぼ100%という実績と信頼性
- 製品メンテナンスの柱となる独自の「電動弁診断装置」技術により、社会インフラや都市機能のライフサイクル全般にわたる安定した支援を行う点
原子力におけるリスク
- 原子力関連は政策・市場環境の変化に収益が左右されやすく、収益の不安定性につながるリスク
- 原発工事が進まない状況では苦戦する(「原発工事なく苦戦」)可能性
原子力における競合
- 岡野バルブ製造(6492):原子力発電所向けのバルブ等の関連銘柄として、日本ギア工業と並んで記載されているため比較対象になり得る
- 宮入バルブ製作所(6495):原子力関連の文脈で日本ギア工業と同様に「原発向け製品」関連株として挙げられており、競合になり得る
TVE(6466)
原子力における役割
原子力発電所用などの高温高圧バルブの製造・保守
原子力における強み
- 原子力発電所向けバルブ(弁)で国内トップクラスのシェアを誇る
- 100年以上の歴史に裏打ちされた高度な技術力
- 設計からメンテナンスまでを一貫して手がける体制
- 耐久性の高い製品・部品の供給と、長寿命化のためのアフターサービス体制
原子力におけるリスク
- 特定の顧客・業界への依存(原子力発電所や火力発電所向けの売上比率が高い)
- 国のエネルギー政策(原発の再稼働状況や新設方針)の変化に業績が大きく左右される
- 品質保証の厳格化への対応が事業運営上のリスクになりうる
原子力における競合
- 岡野バルブ製造株式会社:原子力用バルブメーカーとして、TVEと並び国内の二大巨頭と目され、高温高圧弁などで競合しうるため
- 株式会社キッツ(KITZ):国内最大の総合バルブメーカーで、汎用弁から特殊弁まで幅広く手がける競合として挙げられているため
岡野バルブ製造(6492)
原子力における役割
発電所向けバルブの製造・メンテナンス
原子力における強み
- 高温高圧に対応する高度な技術力(超臨界圧や極低温など過酷な環境下でも耐えうるバルブ技術)
- 弁座面に合金「ステライト」を1932年に世界で初めて採用し、世界標準となっている技術
- 素材の鋳造から加工、組み立て、検査までを自社で行う一貫生産体制(素材からの一貫生産)
- 国内の全原子力発電所に採用されており、世界中の発電所へ1,000基以上の納入実績
- バルブのライフサイクルを通じた保守(メンテナンス)サービスの提供
- 電動バルブの状態を遠隔監視し、故障予兆を高精度に検知する取り組み
原子力におけるリスク
- 原子力利用政策の変更・規制の変動(原子炉等規制法による建設抑制、検査サイクルの変更など)による事業への重要な影響可能性
- 革新炉開発で炉ごとの開発マイルストーンや優先順位が不透明であることによる中長期の不確実性
- 特定の市場への依存や、その市場の停滞により影響を受ける可能性
- サイバーセキュリティ(サイバー攻撃の被害)のリスク
- 下請法違反に関する公正取引委員会の勧告など、法令・コンプライアンス面のリスク
原子力における競合
- TVE(旧:高岳製作所・バルブ事業)(6466):原子力発電所向けバルブ市場で国内大手として岡野バルブ製造と市場を二分し、メンテナンスや既設プラント向けで直接的に競合しうるため
- 前沢工業(6489):バルブ銘柄として岡野バルブ製造の比較対象に挙げられており、エネルギー・インフラ関連のバルブ分野で競合関係になり得るため
- キッツ(KITZ)(6498):国内最大の総合バルブメーカーとして原子力分野以外にも広範な産業用バルブでシェアを持ち、比較対象として競合し得るため
イーグル工業(6486)
原子力における役割
原子力に関連する製品(本文中「原子…」の言及)
原子力における強み
- 過酷な環境下でも高い密閉性と信頼性を維持できる「高度なシール技術(メカニカルシール)」
- 原子炉の冷却材ポンプ等で、放射線下・高温高圧・回転軸からの液体漏れを防ぐ中核部品となるメカニカルシール
- EagleBurgmann(イーグルブルグマン)ブランドを通じたドライガスシールの採用実績(高いシェアと信頼性)
- 発電所向けの特殊バルブの実績
原子力におけるリスク
- 原子力政策の変動に伴う需要リスク(再稼働の不透明性により、新設・メンテナンス需要が左右される)
- 製品の故障による社会的・賠償責任リスク
原子力における競合
- ニチアス:原子力発電所向けにガスケットやパッキンなどのシール材を供給する直接的な競合
- 岡野バルブ製造:原子力発電用バルブの国内大手として、イーグル工業と同様に原発向けバルブの製造・メンテナンスを手掛ける競合
- TVE:原子力発電所向けの特殊バルブに強みを持ち、イーグル工業と市場を分け合う競合
- 日本ギア工業:原子力発電所のバルブ駆動装置(アクチュエータ)で高いシェアがあり、バルブ関連領域で比較対象になりうる競合
太平電業(1968)
原子力における役割
発電プラントの建設・関連事業
原子力における強み
- 独立系のプラント建設会社として、原子力発電所の建設からメンテナンス、解体・廃炉までライフサイクルを一貫対応できる(「一気通貫の対応力」)
- 原子力事業における「圧倒的な実績数」
- 原子力を含む電力プラントについて、建設・メンテナンス・保守・運転・解体まで行える(総合対応)
原子力におけるリスク
- 原発工事を巡る偽装請負に関する報道(不正・コンプライアンス/ガバナンス上のリスク)
- 原子力は放射線事故の危険性があり、万が一のときのリスクが大きい(事業上の重大リスク)
- 新規制基準(原子力規制委員会策定)への対応が必要(規制対応負担)
原子力における競合
- 東京エネシス(1945):原子力・火力のメンテナンスで太平電業と市場を分け合う競合として挙げられている
- 中電工(1941):中国電力グループとして、原子力発電所の電気・計装工事やメンテナンスで競合しうる企業として挙げられている
東京エネシス
原子力における役割
電気・通信設備工事関連(原発関連の文脈で言及)
原子力における強み
- 原子力発電所の建設(EPC)から運転・保守(O&M)、廃炉工事までのプラント全ライフサイクルに関与できる総合エンジニアリング力
- 原子力分野で、建設・運転/保守・廃炉といった各工程にまたがる技術力を保有
- 東京電力ホールディングスの関連会社であり、東京電力グループとの関係を背景に原子力関連の設備工事に取り組める
- 高い安全意識のもと、原子力分野の作業に関わる取り組み(再発防止策の実行・安全文化醸成など)が示されている
- 品質システム(ISO-9001)を含む品質の取り組みが示されている
原子力におけるリスク
- 東京電力への高い依存度(東京電力グループを主要な顧客として電力関連設備工事の多くを受注している)
- 受注リスクとして、東京電力の事業計画や投資抑制、原発再稼働の遅延が業績に直接影響する構造
- 過去に発生したコンプライアンス上の不祥事がリスクとして挙げられている
- 廃炉作業に伴う特殊な作業環境により、作業・対応面のリスクがある
原子力における競合
- 太平電業:火力・原子力発電所の建設・保守における国内最大手の一角で、全国の電力会社を顧客にし、東京エネシスと市場が重なる最大のライバルとされている
- 高田工業所:発電設備の建設・メンテナンスを手掛けるプラントエンジニアリング企業として、原子力分野の建設・保守領域で比較対象になりやすい
丸紅(8002)
原子力における役割
ウラン鉱山開発など資源関連事業(本文中の文脈)
原子力における強み
- 「電力の丸紅」と称されるほど電力事業に強みを持つ
- 原子力分野でも独自の立ち位置を築いている
- 子会社の丸紅ユティリティ・サービスを通じて、原子力関連機器・サービスの販売などを行う
- 原子炉メーカーAREVA NP社が保有する原子力発電所向けの補修に関わる
- 原子力発電所の出力向上・効率化に寄与する機器(例:米国Sensia社製の超音波流量計)を納入している
- 丸紅ユティリティ・サービスに「原子力第一部/第二部/第三部」がある
原子力におけるリスク
- エネルギー政策の変更
- 地政学的な供給網の不確実性
- 次世代技術の商用化プロセス
原子力における競合
- 日本原子力発電:原子力発電所の建設・運営主体として、丸紅ユティリティ・サービスが関連する原子力発電所案件(建設等)における対比対象になり得るため
- IHI:原子炉等メーカーとして原子力関連分野の供給側に含まれており、設備・機器領域で比較対象になり得るため
- 東芝:原子炉等メーカーとして原子力関連分野の供給側に含まれており、設備・機器領域で比較対象になり得るため
- 原子燃料工業:核燃料製造メーカーとして燃料サイクル領域の供給側に含まれており、燃料関連で比較対象になり得るため
東芝(6502)
原子力における役割
ウラン鉱山開発など資源関連事業(本文中の文脈)
原子力における強み
- 沸騰水型軽水炉(BWR)における技術力と実績(国内屈指の納入実績、国内23基の建設に携わった経験)
- 世界初の改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)の開発・納入実績(BWR分野での技術)
- 安全性を飛躍的に高めた次世代革新炉の開発力(革新軽水炉iBRなど)
- 原子力事業の先進技術を活用し、高い水準の安心・安全と品質を提供
- トラブル防止に向けた診断・予測技術、補修技術の開発推進(経年プラントのリフレッシュ等)
原子力におけるリスク
- 過去に経営破綻の危機を招いた巨額の損失リスク(原発事業で被った巨額損失として言及)
- 現在も続く事業の不透明性
- 原発事業の切り離しが困難とされる可能性(非公開化に障害との趣旨の記載)
- 原子力関連のM&A(ウエスチングハウス買収)に関する失敗事例がリスクとして挙げられている
原子力における競合
- 三菱重工業:国内の原子力事業における競合企業として挙げられており、原子力発電所の設計・建設を担う「原子力御三家」として比較対象になりやすい
- 日立製作所:国内の原子力事業における競合企業として挙げられており、原子力発電所の設計・建設を担う「原子力御三家」として比較対象になりやすい
住友電気工業(5802)
原子力における役割
原子力発電設備向けの超高圧電線など関連機器の提供
原子力における強み
- 極限環境に耐えうる材料技術を原子力(特に核融合)分野に展開
- 次世代エネルギー(核融合)への先行投資により、核分裂炉向けから将来の核融合炉向けまで幅広いサプライチェーンをカバー
- 核融合炉の重要部品について高い技術力(ITERのダイバータ等で重要な役割)
- ITER向けとして、超高温(2,000℃超)に耐え、熱サイクルでも割れにくいタングステンモノブロックの開発・受注
原子力におけるリスク
- 原子力燃料事業からの撤退に伴う事業構造の変化(過去に原子燃料工業(NFI)の主要株主だったこと、株式を譲渡したこと等が背景)
- 国内外の政策や需要の変動による影響
- 撤退後も一部の保守・サービスや部材供給、次世代技術(核融合関連など)への関与は残るため、限定的なリスクが残存
原子力における競合
- 古河電気工業:核融合炉向けの超電導線材(HTS線材)の開発を急いでおり、住友電気工業の高温超電導線材等の領域で競合になりうるため
- フジクラ:電線大手として住友電気工業と比較対象になりやすい競合とされているため
川崎重工業(7012)
原子力における役割
原子力関連の機器や次世代エネルギー領域での関与
原子力における強み
- 半世紀以上にわたって培われた高度なエンジニアリング技術、および特殊な機器設計・製造における豊富な実績
- 既存原子力発電設備のメンテナンス事業などを譲渡した後も、次世代のエネルギー開発で独自の強みを発揮
原子力におけるリスク
- 原子力事業から事実上撤退していることに伴う事業構造の変化
- 代替として進める新エネルギー(水素)事業の不確実性
- 長年培った原子力関連の高度な技術やノウハウを譲渡先(アトックス)へ継承するプロセスにおける課題
原子力における競合
- 三菱重工業(7011):新型炉開発を主導する旨が示されており、原子力領域での競争・比較対象になり得るため
- IHI:三菱重工・川重・IHIを並べて事業ポートフォリオの見直し等が論じられており、同じ重工メーカーとして原子力関連領域で比較対象になり得るため
- 日立製作所:原子力事業として小型モジュール炉の開発力や、GE日立・ニュクリアエナジー(合弁)に言及があり、原子力領域での競争・比較対象になり得るため
高田工業所(1966)
原子力における役割
原子力関連の配管工事・メンテナンス等のプラント工事
原子力における強み
- 創業期から培われた「溶接・配管技術」
- 溶接・配管技術を支える高度な「保全(メンテナンス)技術」
- 業界屈指の「溶接技術」(「溶接の高田」と称されるほどの溶接技能)
- 技能五輪の常連で、日本一のタイトル(金メダル)を持つ社員が複数在籍
- 原子力プラント特有の極めて高い精度・安全性が求められる配管工事や機器設置など、厳しい品質要求への対応
原子力におけるリスク
- 原子力発電プラントの保全事業に伴う事業リスク(原子炉格納容器の目視点検や保全技術(VT-4等)を提供)
- 経営・ガバナンス上のリスク(第三者委員会の調査報告書に関連:不適切な会計処理・取引を防止する受発注業務プロセスの確立等)
- 過去10年で4億円超の架空発注に関する第三者委調査報告
- 高田工業所株での相場操縦に関する監視委の課徴金勧告
原子力における競合
- 太平電業株式会社:火力・原子力発電所の建設およびメンテナンスの最大手として、原子力分野での競合として挙げられている
- 西日本プラント工業株式会社:九州電力を中心に原子力・火力発電所のメンテナンスで実績がある競合企業として挙げられている
- 株式会社東京エネシス:東京電力グループを主要顧客とし、原子力発電設備の点検・保守を中核事業とする競合として挙げられている
- 東芝プラントシステム株式会社:原子力発電所の建設からメンテナンスまで幅広く手掛けるエンジニアリング企業として競合として挙げられている
- レイズネクスト株式会社:エネルギー関連プラントの保全において高いシェア…とされ、原子力分野での競合として挙げられている
助川電気工業(7711)
原子力における役割
原子炉用の計測機器や熱制御関連技術の提供
原子力における強み
- 長年培った「熱と計測」の高度な技術力
- 次世代原子炉や核融合といった最先端領域でのプレゼンス
- 高速増殖炉等の冷却材として使われる液体ナトリウムなどの溶融金属を扱う試験設備(ナトリウム試験ループ)の提供に関する国内実績
- 次世代炉の開発推進を背景とした、溶融金属の試験設備増強による受注基盤の構築
- 最高使用温度650°C、最高使用圧力0.5MPa等の仕様を持つ多目的ナトリウムループ(試験設備)に関する情報の提示
原子力におけるリスク
- 原子力産業への高い依存度
- エネルギー政策の変動による影響
- 原子力分野需要の変動
原子力における競合
- 三菱重工業:原子力プラントの国内最大手として、助川電気工業が機器を供給する立場に対しプラント側・基幹システム側の比較対象になり得る
- 日立製作所:BWR(沸騰水型軽水炉)の主軸であり、次世代革新炉の開発でも競合・協力関係にあるとされる
- IHI:原子炉圧力容器や格納容器に強みがある企業として、核融合関連の機器開発でも名前が挙がる
電源開発(9513)
原子力における役割
大間原子力発電所などの建設主体であり、発電事業を担う
原子力における強み
- 原子力発電は「ベースロード電源」としての利点を持つ
- 大間原子力発電所について「安全を最優先に」建設を進めている
- 大間原子力発電所で新規制基準に向けた安全強化対策(主な設計基準事故対策、重大事故等対策)の概要を示している
- 日本で唯一、発電所と電力ネットワーク上重要な送変電設備を全国に保有している
原子力におけるリスク
- 事故による広範囲な放射性物質放出リスク(安全性・重大事故リスク)
- 2011年以降、日本国内で規制基準が大幅に強化され、開発には高い透明性と安全対策が求められること
- 使用済み燃料の処分方法が困難、初期投資・維持に莫大な金額がかかる可能性
- 新規制基準への適合性審査を受ける必要があること(大間原子力発電所で言及)
原子力における競合
- 東京電力ホールディングス:原子力発電は大手電力会社(旧一般電気事業者)が中心として競合対象になり得る
- 中部電力:原子力発電を担う大手電力会社(旧一般電気事業者)として競合対象になり得る
- 関西電力:原子力発電を担う大手電力会社(旧一般電気事業者)として競合対象になり得る
日揮ホールディングス(1963)
原子力における役割
次世代型小型モジュール炉(SMR)向けのプラント建設への参画を目指す
原子力における強み
- 半世紀以上の国内核燃料サイクル分野での実績(1950年代から原子力分野に参入)
- 日本初の商用再処理工場(六ヶ所再処理工場)の建設で中心的な役割(主要な設計・建設・保守)を担ってきた
- 放射性廃棄物の処理・貯蔵施設で日本国内トップクラスの施工実績を持つ
- 次世代原子炉(SMR:小型モジュール炉)など最新技術への積極的な投資・参画
- 原子力分野のソリューションサービス/原子力分野におけるエンジニアリングサービス(安全解析・評価など)を提供
- 使用済み核燃料再処理施設および放射性廃棄物処理施設のプロジェクトに関与
原子力におけるリスク
- 一括請負契約(LSTK)のリスク:原子力プロジェクトは建設期間が極めて長く、規制変更や資材高騰の影響を受けやすい
- 初期投資の重さ(SMR開発への出資など、先行投資の負担)
- プロジェクト規模の大型化に伴う採算の変化が会社全体の損益に影響し得る(プロジェクトリスク管理体制)
原子力における競合
- 千代田化工建設:日揮、東洋エンジニアリングと並ぶ「エンジニアリング御三家」の一角として、原子力分野でも除染や廃棄物処理などのバックエンド事業や次世代炉の研究開発で競合するとされる
- 東洋エンジニアリング:石油・ガスプラントに強みを持ちつつ、カーボンニュートラル戦略の中で次世代エネルギー分野において日揮と競合するとされる
- 日立製作所:小型原発で世界展開しているとされ、SMR等の小型原子炉文脈で競争相手になり得る
- IHI:日揮がIHIとともに小型モジュール原子炉(SMR)事業に参画している旨が示されており、SMR分野で比較対象になりやすい
三菱電機(6503)
原子力における役割
原子力発電に関連する事業を展開する東証上場企業として挙げられている
原子力における強み
- 原子力プラントの中央制御盤や監視・制御システムなど、計測制御(I&C)分野での技術力・実績
- アナログからデジタルへの更新工事(デジタルI&C)を一気通貫で担当できる体制
- ポンプやモータ等を正確な順序で動かすシーケンス制御に強い(複雑な回路設計)
- 原子力プラント向けの多種多様な計測制御設備を保有し、旧来機種の更新工事や次世代革新炉向けの研究開発に対応
原子力におけるリスク
- 過去の検査不正問題による信頼性・品質への影響(原子力発電所向け設備(変圧器など)も含まれていた旨)
- 原子力特有の高度な情報セキュリティ対応や品質保証への対応が必要
- 計装制御システムについて、原子炉の保護機能をつかさどる安全系に関する設計認証取得など規制対応が必要
- 長期的な人材・技術基盤の維持(原発人材の長期停滞による技能喪失リスク)
原子力における競合
- 日立製作所:原子力分野で三菱電機と競合する主要企業(原子力御三家の一角として長年分担してきた旨)
- 東芝:原子力分野で三菱電機と競合する主要企業(原子力御三家の一角として長年分担してきた旨)
中部電力
原子力における役割
小型原子炉(SMR)関連で出資していた例として言及されている
原子力における強み
- 浜岡原子力発電所の安全性向上に向けた独自の研究開発力
- 日本初の商業用軽水炉の廃止措置で培われる高度な技術的知見
- 電力会社として独自の「原子力安全技術研究所」を保有
原子力におけるリスク
- 浜岡原発の立地に伴う巨大地震リスク(想定される南海トラフ巨大地震/東海地震の震源域の真上に位置)
- ガバナンス(組織統治)不全による信頼失墜リスク
- 新規制基準適合性審査における基準地震動策定等での不適切事案(データ不正・疑義)
- 安全性向上対策工事における不適切な調達手続
原子力における競合
- 東京電力ホールディングス:国内大手電力会社(中3社)の一角として、原子力発電の稼働状況・再稼働を巡る競争環境で比較されるため
- 関西電力:国内大手電力会社(中3社)の一角として、原子力発電の稼働状況・再稼働を巡る競争環境で比較されるため
浜松ホトニクス(6965)
原子力における役割
核融合向けの高出力レーザー技術や光検出器など、計測・光関連で寄与
原子力における強み
- 原子力分野(特に核融合)において、核融合の核心であるレーザー光源と計測・検出の両面で、世界最高水準の「光」の制御技術を保有
- レーザー核融合に不可欠な「大出力・高繰り返し」のレーザー技術でリード
- 半導体レーザー(LD)励起の固体レーザーで、パルスエネルギー200J・繰り返し10Hzという世界最高水準のレーザー出力実績(2025年)
原子力におけるリスク
- 調査結果には明確な記載がありません。
原子力における競合
- 調査結果には明確な記載がありません。
横河電機(6841)
原子力における役割
原子力プラントの制御システムや計測機器を提供
原子力における強み
- 原子力分野での長年培ってきたプラント制御技術の信頼性
- 次世代原発(小型モジュール炉:SMR)への積極的な参画
- SMR向けの制御システム提供に関する協業(ロールス・ロイス系SMRとの協業)
原子力におけるリスク
- 次世代技術への投資に伴う不確実性
- プラント制御における安全性・信頼性への極めて高い要求
- 次世代原子力(SMR)向け制御システム開発に伴う特有の事業リスク
原子力における競合
- 日立製作所:原子力発電設備業界の分析対象として言及されており、原子力関連の設備・事業領域で比較対象になりやすい
IMV(7122)
原子力における役割
振動計測・試験装置で、原子力発電所の地震対策や設備診断に需要
原子力における強み
- 半世紀以上培った「振動」技術の信頼性
- 原子力発電所の安全性を支える地震観測・診断における実績
- 原子力発電所向けに地震計や監視システムを長年供給しており「断トツの実績」とされる
原子力におけるリスク
- 地震時の自動停止(プラント停止)に用いる地震計・装置が誤作動したり、逆に大きな揺れを見逃したりした場合、爆発事故や放射性物質の漏洩を防げないリスク
- 地震計は発火源にならないよう防爆措置(熱遮断など)を施しているが、設計に不備があれば安全上のリスクにつながる可能性
原子力における競合
- 白山工業株式会社:原子力・インフラ向けの地震観測装置などの領域でIMVと競合・比較される(観測装置の国内大手と記載)。
- 明星電気株式会社 (IHIグループ):気象・防災観測に強く、地震観測システムで実績があるため競合・比較対象として挙げられている。
- 東京衡機(7719):試験機や計測機器を展開しており、エネルギー分野の需要で比較対象となり得る競合として挙げられている。
INPEX(1605)
原子力における役割
核融合発電関連銘柄として挙げられているエネルギー企業
原子力における強み
- 核融合発電を中心とした次世代原子力分野に注力しており、それが新たな強みになっている
- 核融合発電に参入するために、新興企業へ出資し「技術集め・開発」を進めている
原子力におけるリスク
- 次世代エネルギー(核融合)への投資に伴う不確実性
- 競合する電源としての市場環境の変化
- 業績は原油価格の変動の影響を大きく受ける(原子力以外の事業環境の影響)
原子力における競合
- 三菱重工業:核融合発電など次世代原子力分野で、日本の総合重機メーカーが競合・協力相手になり得るとされているため
- 石油資源開発株式会社:原子力というより上流開発・エネルギー開発の性質で比較対象になり得る競合として言及されているため
三井物産(8031)
原子力における役割
核融合発電関連銘柄として挙げられている商社
原子力における強み
- 伝統的な燃料供給・発電事業の知見を踏まえた原子力ビジネス運営ノウハウ
- 次世代技術(核融合・新型炉)への投資スピードと、グローバルな提携ネットワーク
- カーボンニュートラルに向けてフュージョン(核融合)を戦略重点分野として位置づけ、核融合スタートアップに出資
- 核融合分野でCommonwealth Fusion Systems(CFS)への出資を実施
- 核融合分野で京都フュージョニアリングへの出資を実施
- 核融合分野でMiRESSOへの出資参画を実施
原子力におけるリスク
- 投資回収の不確実性(次世代技術への出資・事業化に伴うリスク)
- 技術的な難易度
- 地政学・規制の変化による影響
- 開発中SMRの低コスト化が想定通り進まない場合、市場競争力を失い淘汰される可能性
原子力における競合
- 三菱商事:同じくエネルギー投資(次世代エネルギー/核融合等)を強化しており、核融合スタートアップ(CFS)への出資も行うなど、三井物産と投資・事業開発面で直接的に競合し得るため
三菱商事(8058)
原子力における役割
核融合発電関連銘柄として挙げられている商社
原子力における強み
- 三菱グループの強固なネットワークを活用した、上流から下流までのバリューチェーン構築力
- 次世代技術への戦略的な先行投資(核融合などの次世代エネルギー領域への関与)
- 三菱重工業との連携による推進(プラント建設や保守などの補完関係)
- 燃料サイクルへの関与(三菱原子燃料への言及)
原子力におけるリスク
- 民間企業が負いきれない巨額の賠償・事故責任(青天井のリスク)
- 建設コストの不透明な高騰
原子力における競合
- 三井物産:同じ総合商社として、燃料調達や事業投資などを通じて原子力・次世代領域で競争対象になり得るため
- 住友商事:同じ総合商社として、原子力・次世代分野(核融合等)の先行や投資で競争対象になり得るため
- 三菱重工業:プラントを製造する重電メーカー側の存在として、競争(または事業関与の比較対象)になり得るため
- 日立:原子力発電所の設計・製造・保守が可能な重電メーカーとして比較対象になり得るため
- 東芝:原子力発電所の設計・製造・保守が可能な重電メーカーとして比較対象になり得るため
京セラ(6971)
原子力における役割
核融合炉の研究開発に関わる取組(関連企業との協業として言及)
原子力における強み
- 核融合炉の極限環境(超高温・強力な中性子照射)でも安定して機能するファインセラミックスの設計・製造に強み
- 核融合装置(例:ITER)に不可欠な大型かつ精密な高純度セラミック部品(高純度セラミックリング等)の供給実績
- フュージョンエネルギープラント向けセラミックス/部材での協業(例:シリコンカーバイド複合材、トリチウム回収用SOEC関連部品)
- (記載ベース)世界最大の高純度セラミックリングの絶縁性能を実証
原子力におけるリスク
- 核融合(次世代エネルギー)への投資・参画に伴う不確実性(原子力発電そのものを運営するわけではない)
- 核融合の実現に向けた設備の技術開発・建設に莫大なコストがかかる点(ITER建設のプロジェクト言及)
原子力における競合
- 村田製作所:電子部品メーカーとして京セラと比較対象になりやすい
- キーエンス:電子部品分野の比較対象として京セラと並列に挙げられている
- TDK:電子部品メーカーとして京セラと並列の比較対象として挙げられている
- ミネベアミツミ:電子部品メーカー比較で京セラと並列に挙げられている
- ニデック:電子部品各社として京セラと並べて言及されている
荏原製作所(6361)
原子力における役割
原子力発電所向けのポンプや冷却システムなど重要部材の供給
原子力における強み
- 創業以来110年以上にわたり培ってきた高度なポンプ技術(原子力発電所の安定稼働に不可欠な水・液体の流れの制御に強み)
- 沸騰水型(BWR)と加圧水型(PWR)の両方の原子炉に対応できる全方位的な製品ラインナップ
- 一次系・二次系ポンプ、非常用冷却水ポンプ、海水循環ポンプなどの製造が可能
原子力におけるリスク
- 受注環境の不安定さ(政治・規制による受注リスク:国内の再稼働遅延や新増設の見送りが影響)
- 投資決定から稼働まで期間が極めて長く、収益化までの不確実性が高い
- 事故発生時の損害賠償・法的リスク(同社製ポンプ等に起因する事故の場合)
- 技術継承の困難さ
原子力における競合
- 三菱重工業:原発メーカー御三家として、協力関係でありつつ周辺設備やメンテナンス領域で競合しうる
- 日立製作所:原発メーカー御三家として、協力関係でありつつ周辺設備やメンテナンス領域で競合しうる
- 東芝:原発メーカー御三家として、協力関係でありつつ周辺設備やメンテナンス領域で競合しうる
大同特殊鋼(5471)
原子力における役割
耐放射線性・耐熱性に優れた特殊鋼部材の提供
原子力における強み
- 世界最大級の特殊鋼メーカーとして培った「超高合金(スーパーアロイ)」の製造技術
- 過酷な環境に耐えうる材料開発力(原子力発電所内の高温・高圧などに用いられる部材に関係)
- ニッケルやクロム含有量を高めた「高合金」による高い耐熱性・耐食性(高温・強腐食環境向け)
- 発電機・プラント向けの大型自由鍛造品や鋳鋼品など、高度な鍛造・鋳造技術
原子力におけるリスク
- 原子力政策の不透明さに伴う、サプライチェーン維持・コスト負担のリスク
- 原子力発電所の再稼働状況や新増設・リプレース方針の遅れが、原子力向け特殊鋼(高温・高圧に耐える部材等)の需要を左右するリスク
- 国民の理解や規制強化など外部環境の変化が、安定的な受注を困難にするリスク
- 原子力部品は高度な品質・信頼性が必要で、原子力市場の停滞が続くと熟練工の退職や製造設備維持コスト負担により技術基盤維持が困難になるリスク
原子力における競合
- 日本製鉄株式会社:原子力発電部材・原発部品の会社として挙げられており、原子力向け部材分野での比較対象になり得るため
- 株式会社IHI:原子力発電部材・原発部品の会社として挙げられており、原子力関連の供給で競合し得るため
- 東芝プラントシステム株式会社:国内商業用原子力発電所で原発メーカーとされる企業(記載内容)に関連する会社として挙げられており、原子力案件の供給網で競合し得るため
フジクラ(5803)
原子力における役割
原子力発電所内の制御用ケーブル等の提供
原子力における強み
- 核融合(フュージョンエネルギー)分野で、世界最高水準の性能を誇る「レアアース系高温超電導線材」の開発・製造能力
- Commonwealth Fusion Systems(CFS)向けにレアアース系高温超電導線材の納入実績がある
- 英国原子力公社(UKAEA)や英国核融合プログラム実行機関(UKIFS)に関連した高温超電導(HTS)マグネット/線材の供給や協議・契約など、核融合側との連携がある
- 高温超電導線材の増産投資(例:56億円)により、生産能力拡大(約6〜8倍等)が進められている
原子力におけるリスク
- 過去の品質不正問題(品質データ改ざんや検査未実施など)により、原子力を含む電力インフラ向け製品の信頼性・安全性に影響が出るリスク
- 核融合エネルギー事業における投資・技術リスク(注力領域での進捗・技術面の不確実性)
原子力における競合
- 住友電気工業(5802):電線・ケーブル技術を基盤とする高温超電導(HTS)線材等の分野で、国内大手として競合し得るとされる(電線御三家の一角)
- 古河電気工業(5801):核融合炉用HTS線材に注力し設備拡張も進めているとされ、フジクラと直接的に競合するとされる
古河電気工業(5801)
原子力における役割
原子力発電関連のケーブル等の部材・材料の提供
原子力における強み
- 「素材力」を背景とした次世代原子力(核融合発電)への技術展開
- かつて原子燃料事業を主導した歴史に基づく高い信頼性
- 核融合発電に欠かせない超電導線材(HTS:高温超電導線材)で世界トップクラスの技術
- 核融合炉の磁場形成に向けて、2024年のトカマクエナジー社への出資・技術提携を通じて超電導線材を供給
原子力におけるリスク
- 次世代技術への投資に伴う不確実性
- 過去の事業再編による限定的な事業関与(原子燃料事業への関与が縮小)
- 現在の原子力・核エネルギー関連の活動は、主に核融合発電向け(超電導線材など)の技術提供が中心
原子力における競合
- 住友電気工業(5802):原子力発電所向けのインフラを支える特殊ケーブルや送電線分野で電線御三家の競合として挙げられている
- フジクラ(5803):エネルギー分野での競合として挙げられ、超電導技術でも古河電工と競っている
鹿島建設(1812)
原子力における役割
原子力発電関連施設(原発建屋等)の施工・建設
原子力における強み
- 原子力発電所建設において「圧倒的なシェアと技術力」を誇る(「原子力の鹿島」と称される)
- 重要構造物(例:基礎スラブ、RCCV)で高い品質が要求される領域に対し、事前に実物大模型を用いた試験で品質を担保する
- 原子力建設の安全・安心・安定を支える人と技術を打ち出している
- 大間原子力発電所新設工事など、原子力発電所の新設に関わる実績が示されている(MOX燃料を全炉心で用いる旨の記載を含む)
- 福島第一原子力発電所に関連する工事(燃料取り出し用カバー工事、遮蔽体設置等、陸側遮水壁(凍土壁))への関与が示されている
原子力におけるリスク
- 廃炉作業の難易度がリスク要因となる
- 自然災害への対応能力がリスク要因となる
- 社会的・経営的責任がリスク要因となる
原子力における競合
- 大成建設:同じスーパーゼネコンであり、鹿島の最大のライバルの一社として国内原子力発電所建設の受注で競うとされている
- 大林組:スーパーゼネコンとして、原子力施設の土木工事分野で鹿島と競合するとされている
- 清水建設:スーパーゼネコンとして、福島第二原発や柏崎刈羽原発などのプロジェクトに関わり、原子力分野で競合するとされている
三機工業(1961)
原子力における役割
原子力関連施設の空調設備・水処理などの設備対応
原子力における強み
- 放射性廃棄物処理設備(焼却・溶融などによる減容化)に関する高度なエンジニアリング技術と実績
- 原子力施設内の特殊空調など、原子力施設の周辺設備領域での技術力
- 設計から施工、メンテナンスまで一貫して対応する体制(トータルエンジニアリング)
原子力におけるリスク
- 調査結果には明確な記載がありません。
原子力における競合
- 新日本空調:原子力発電所の空調設備や放射性廃棄物処理などを手がける設備工事大手(サブコン)であり、国内の全原子力発電所の空調設備に関与しているため、三機工業にとって最大の競合とみなされている
新日本空調(1952)
原子力における役割
原子力施設向けの特殊空調システムの提供
原子力における強み
- 原子力施設特有の過酷な環境と高度な安全基準に対応できる国内屈指の技術力と実績
- 放射性物質の拡散防止や厳格な気流制御が求められる原子力施設向けの空気清浄・空調システムに関する長年の知見
- 原子力関連分野を主要な柱の一つとして位置づけ
原子力におけるリスク
- 受注のボラティリティ(変動性)
- 原子力施設特有の高度な安全・技術要求への対応が必要
原子力における競合
- 高砂熱学工業:空調設備工事のサブコン大手の競合として、原子力関連施設の空調設備分野で比較対象になっている
- 三機工業:空調設備工事のサブコン大手の競合として、原子力関連施設の空調設備分野で比較対象になっている
- ダイダン:空調設備工事のサブコン大手の競合として、原子力関連施設の空調設備分野で比較対象になっている
- 大気社:空調設備工事の上場大手5社の一角として、同分野で比較対象になっている
大平洋金属(5541)
原子力における役割
核融合炉等に関連する特殊合金(構造材等)の研究開発
原子力における強み
- 核融合発電に不可欠な「ベリリウム」分野(核融合炉ブランケット等に必要な金属ベリリウム)への参入(MiRESSOとの資本業務提携により供給体制構築を進めている)
- 長年培った金属製錬技術の応用力(核融合分野への展開と結び付けて言及されている)
- 量研との共同研究(マイクロ波を利用して鉱物を融解する技術)
原子力におけるリスク
- エネルギー調達の安定性に関するリスク:世界最大級の電気炉を使用するエネルギー多消費型であり、過去には原子力発電所停止により火力比率が高まり、電力コスト上昇やCO2排出量増加が課題になった
- 次世代技術への投資に伴う事業リスク(次世代技術への投資がリスクとして整理されている)
- 環境・エネルギー面のリスク:ニッケル鉱石製錬時のCO2排出の主要因(煆焼プロセス)に言及があり、エネルギー使用量・CO2排出に関する記載がある
原子力における競合
- 住友金属鉱山 (株):大平洋金属と同様にニッケル製錬を扱い、電池材料や特殊材料でも競合する企業として挙げられている
- 三菱マテリアル (株):非鉄製錬全般で競合し、原子力発電所の燃料サイクルや設備材料に関与している企業として挙げられている
- DOWAホールディングス (株):製錬技術や環境リサイクル分野で競合関係にある企業として挙げられている
東京衡機(7719)
原子力における役割
原子力発電設備向けの材料試験機・検査装置などを手掛ける
原子力における強み
- 子会社「東京衡機試験機」が、原子力発電設備の安全性・耐久性を支える高度な試験機技術を保有している
- 原子力発電設備向けに、ガスタービン材料の耐久性評価に欠かせない高精度クリープ試験機を提供している
原子力におけるリスク
- 原子力発電所は建設に長い時間とコストがかかるため、関連需要が長期化・遅延するリスク
- 稼働終了後の「廃炉」処理や使用済み燃料の処分などが課題となり、初期投資・維持に莫大な金額が必要になるリスク
原子力における競合
- 材料試験機・非破壊検査装置を手がける計測機器メーカー(具体社名不明):原子力分野で安全性・健全性評価に用いられる可能性がある材料試験/非破壊検査系の計測機器メーカーとして比較対象になり得るため
ステラケミファ(4159)
原子力における役割
原子力発電の制御材などに使われるボロン(ホウ素)濃縮技術を保有する
原子力における強み
- 原子力発電の制御や安全性に不可欠な「濃縮ホウ素(ボロン10)」を国内で唯一製造している
- 濃縮ホウ素は、原子炉の出力調整(制御棒の材料)や緊急停止用の冷却水への添加剤として使用され、原発の安全運用に貢献
- 長年培ったフッ素化学技術を活かし、原子力グレードの厳しい品質要求に応える高純度な製品供給が可能
- 原子力技術で培った濃縮ホウ素の知見をBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)などの次世代医療へ展開
原子力におけるリスク
- 原子力政策や再稼働状況の不確実性により業績が影響を受けるリスク(再稼働が計画通りに進まない場合、濃縮ホウ酸の需要が低迷しうる)
- 濃縮ホウ酸は専門性が高く顧客が電力会社等に限定され、市場が限定的で需要が収益を左右しやすいリスク
- 中性子制御において代替素材や新技術が登場した場合、市場シェアを失う可能性
- ホウ素原料の輸入における供給国の政治情勢や輸出規制など、原材料調達の地政学的リスク
原子力における競合
- 原子燃料工業(MNF):原子力事業における主な競合として挙げられているため(濃縮ホウ素等の関連領域で比較対象になり得る)
アゼアス(3161)
原子力における役割
原発向け製品関連の事業を展開する
原子力における強み
- 原子力発電所向けの防護服市場で国内トップシェア
- 放射性物質から作業員を守る必要がある現場で、長年の安定供給実績に基づく信頼
- 米デュポン社の高機能不織布「タイベック®」の日本における主要な販売代理店(独占的販売権と記載)
原子力におけるリスク
- 原子力発電所の稼働状況や政策に業績が左右される(再稼働の遅延で定期検査・メンテナンス需要が減少)
- 廃炉作業の長期化により、予算配分や作業進捗で資材供給量にばらつきが出る可能性
原子力における競合
- 重松製作所(7980):原発作業に不可欠な呼吸用保護具や防護服を展開しており、アゼアスの防護服・周辺資材市場で直接競合するとされている
- 興研(7963):高性能マスク(電動ファン付呼吸用保護具等)で原子力施設の内部作業用として有力な競合候補とされている
- ミドリ安全:安全靴や作業服などを展開し、防護服・手袋等の防護関連領域で競合しうる企業として挙げられている
明星工業
原子力における役割
原子力施設の断熱・保温工事や除染関連の技術を提供
原子力における強み
- 国内トップクラスの断熱・保温技術を基盤に、原子力発電所の過酷な環境に対応できる高度な施工能力と信頼性を持つ
- 放射線環境下や高温条件下でも機能する特殊な断熱材の選定・施工に豊富な実績がある
- 再稼働や長期運転(定検・保守)に必要な断熱材の更新や定期メンテナンスなど、原子力発電の保守・メンテナンス分野でプレゼンスがある
原子力におけるリスク
- エネルギー政策の変動による需要の不安定さ(原子力発電所の再稼働状況や新増設方針の不透明性)
- 工事現場特有の安全・品質管理の難しさ
原子力における競合
- ニチアス:プラント向け断熱(保温・保冷)や耐火被覆を手掛け、原子力発電所の安全対策工事やメンテナンスで競合となるため
- 日本インシュレーション:プラント向け断熱(保温・保冷)や耐火被覆を手掛け、原子力発電所の安全対策工事やメンテナンスで競合となるため
サンコーコンサルタント
原子力における役割
地層処分や原子力施設の地質調査などのコンサルティングを提供
原子力における強み
- 原子力発電所などエネルギー関連施設における地質・地盤調査を手がける
- 原子力分野で活断層の工学的評価を行う強み
原子力におけるリスク
- 原子力施設の安全性に関わる地質構造の安定性の評価(地質・自然災害リスクの評価)が求められる
- 活断層調査(原子力規制委員会からの断層の活動性評価手法の整備、具体的な断層群の調査など)のような規制対応を含む
- 地震時の地盤の揺れや斜面の安定性評価など、シビアアクシデント(過酷事故)の防止に寄与するための地盤解析が対象となる
原子力における競合
- 三井共同建設コンサルタント:原子力安全研究協会などとの関連業務や環境省の競争入札等で、サンコーコンサルタントと並び実績があるとされるため
- 応用地質:地質調査・地盤解析の分野で原子力発電所の設置や維持管理における地質調査・地震動評価分野で競合になり得るとされるため
- 日本工営 (ID&Eホールディングス):建設コンサルタント業界でエネルギーインフラ全体のコンサルティングに強みがあり、原子力関連でも比較対象になり得るとされるため
- 川崎地質:サンコーコンサルタントと同様に地質調査に強みがあり、市場を分け合う(競合し得る)とされるため
- 太平洋コンサルタント:放射性廃棄物処分関連の技術開発課題の領域で競合になり得るとされるため
応用地質
原子力における役割
原発の設置・維持に必要な地盤調査や耐震評価の専門企業
原子力における強み
- 原子力発電所など高い安全性が求められる施設に対し、地質調査技術と防災ソリューションを統合して提供できる点
- 最新の計測機器の自社開発能力と、長年の実績に基づく解析技術を組み合わせ、敷地内の活断層評価や地盤の安定性判定で高い精度を誇る点
- 単なる調査に留まらず、コンサルティングを融合した形で対応できる点
- 地質調査や防災対策、環境対策に関わるセンサやモニタリング機器のメーカーとしての強み
原子力におけるリスク
- 敷地の地盤や周辺の地質構造に起因する安全上の不確実性(地震・断層活動による被害だけでなく安全性評価の根拠データの信頼性にも関わる)
- 敷地内断層の活動性が否定できない場合に、地震時の不等沈下や地表地震断層による破壊が致命的リスクになり得ること
- 新規制基準への不適合がある場合、再稼働が認められない経営的リスクが生じ得ること
原子力における競合
- 大日本ダイヤコンサルタント:地質・土木設計の両面で応用地質と首位を争う地質調査業界の競合として挙げられているため
- 日本工営:建設コンサル国内最大手で地質分野でも強く、応用地質を上回る成長を見せた場面がある競合として挙げられているため
- 建設技術研究所:原子力発電所の立地評価、環境アセスメント、防災関連の地質調査で競合するとされているため
- 川崎地質:地質調査分野の順位として、ダイヤコンサルタント、応用地質に続く企業として挙げられているため
大日製作所
原子力における役割
原子力発電所向けの配電盤や制御装置を供給
原子力における強み
- 原子力発電所向けの特注配電盤・制御盤の設計・製造における高い技術力と信頼性
- 原子力発電所システムへの深い理解と、国内原子力発電所へ製品を納入してきた実績
- 地震などの過酷な条件下でも機能維持を意識した高度な構造解析技術を用いた設計・製造
- 設計から部品製作、組立、検査までを自社で完結する一貫生産体制により、特殊な要求仕様へ柔軟かつ迅速に対応
原子力におけるリスク
- 規制環境の変化(新規制基準など)により、既存製品の改修・設計変更や新たな試験データ提供が必要となり、コスト増加や納期遅延につながるリスク
- 原子力政策や稼働状況の変動(再稼働の有無、廃炉の決定など)により、新規設備・メンテナンス需要が減少し、受注に影響するリスク
原子力における競合
- 三菱重工業:原子力発電プラントの設計・建設を担う「御三家」企業で、自社内でも電気設備を製造しており、電気設備領域での競合になり得るため
- 日立製作所:原子力発電プラントの設計・建設を担う「御三家」企業で、自社内でも電気設備を製造しており、電気設備領域での競合になり得るため
日本ピラー工業
原子力における役割
原子力用のメカニカルシールやガスケットなど高い密封性が求められる部材を製造
原子力における強み
- 創業以来培ってきた「流体制御技術」を基盤にした、極限環境下でも漏洩を防ぐ超高性能なシール製品群
- シール製品群に加え、素材開発力を有する
- 原子力用のガスケットやパッキン(例:原子力用うず巻形ガスケット、原子力用ピラーフォイル™モールドパッキン)を展開している
原子力におけるリスク
- 原子炉の冷却ポンプなど、事故に直結しかねない過酷な環境で用いられるため、製品の信頼性・性能に関するリスクが大きい
- 原子力発電所の運転再開や地震リスク等をめぐる規制・評価の動向が、同社の供給機会に影響し得る
原子力における競合
- イーグル工業 (EKK):メカニカルシールの国内最大手であり、原子力プラント向けでも日本ピラー工業の競合になり得ると記載がある
- 日本バルカー工業 (VA(LQUA):シール製品全般で競合であり、原子力プラント向けのガスケットやパッキンで長年の実績と高いシェアを持つため競合とされている
- ニチアス:断熱材・シール材の国内大手として、原子力発電所の配管用ガスケットやパッキン等で競合関係にあるとされている
東京計器
原子力における役割
原子力関連の計測機器・装置を提供
原子力における強み
- 長年培ってきた「計測・認識・制御」のコア技術をベースとした、過酷な環境下でも機能する高信頼性の製品群
- 子会社の東京計器パワーシステムを通じ、原子力発電所の安全・安定稼働を支える製品・技術を展開
- 高精度な流体計測技術(超音波流量計):配管の外側から非接触で流量を測定できる
- 放射性物質を含む流体や、高温・高圧な原子力プラント配管環境でも、メンテナンス性を維持しながら正確な計測が可能
原子力におけるリスク
- 不適切行為(2018年:検査データ等に関する不正)による信頼性の低下リスク。東京電力が影響を調査し「安全性に影響がない」と確認した一方、サプライチェーン全体の品質管理体制リスクとして認識され得る
- 計器の設定誤りによる運用リスク
原子力における競合
- 三菱電機:原子炉制御システムや放射線モニタリングシステムなど、原子力分野の制御・計測で競合しやすい大手電機メーカーとして挙げられている
- 日立製作所:(日立GEニュークリア・エナジーを通じて)プラント建設から計装・制御まで一貫して手掛けるため、原子力分野で競合し得るとして挙げられている
- 東芝:プラント設計・建設から制御デバイス、保守点検サービスまで提供するため、原子力分野で競合し得るとして挙げられている
まとめ
本記事ではKabuMartの独自調査結果をまとめました。投資の参考にしてみてください。
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