
本記事は株式投資において、個別銘柄の過熱感をどのようにして調べて、それを投資に活用すれば良いかを解説しています。初級者からでも分かりやすいように専門的な用語はなるべく使用しないよう作成されております。
また、過熱感を知ることで暴落リスクから身を守ることができることも事例とともに実際に深掘りしています。
過熱感は株価と移動平均線の乖離率であったり、出来高から判断される投資家が多いと思います。しかし、乖離率が何%なら過熱しているといった絶対的な基準はありませんし、出来高も暴落と同時に高くなったり、過熱感とは裏腹に一定の出来高をキープしたりします。
こちらはキオクシアの例ですが、株価の上昇とは連動せずに出来高は一定程度を推移していることがわかると思います。また、暴落時に出来高が急上昇といった具合でこれでは事前に過熱感を察知して暴落を避けることは難しいでしょう。
KabuMartでは独自に注目指数と呼ばれる指標を作成しています。こちらは対象企業が今どれくらい注目されているかを過去からの推移で見ることができます。通常過熱していない企業は一定の水準で注目指数が上下し、業績の良い企業だと少しずつ注目指数が上がっていく傾向にあります。


例えばINTLOOPの例だと、好決算により少しずつ注目指数が右肩上がりになっていることが分かります。これは業績が良く安定した資産やビジネススタイルであることから投資家から少しずつ注目を集めコアなファンを集めていく様子が伺えます。一方でキオクシアの場合は、2025年8月から急上昇していることが分かります。また、2024年の12月はキオクシアの上場があったため一時的に注目度が高く出ていることに注意してください。
こちらの注目指数は株価の上昇に連動してどんどん上がっていき、11月の予測値では上場来の注目指数に匹敵するほどまで上がっています。そして、このタイミングで決算イベントがあり暴落のきっかけとなりました。
基本的に数ヶ月といった短期間で注目度が2倍、3倍と続いて膨れ上がっていく場合には過熱感が高まっていると言えます。キオクシアの場合も決算に向けて、多くの人が注目し(にわかな)ファンとなりポジションをとっていきました。しかし数ヶ月で増えた人というのは、ファンとしては浅く離れやすいものであることは明らかです。そのため決算が悪かったとなった瞬間に一気に多くの人が手放しストップ安に、さらにNVIDIAといった他の半導体企業が暴落したタイミングに引きづられて株価を続落させていきました。
11月の予想値は11月の上旬に分かりますがその時点で過熱感を察知でき、決算前に利確しておけば大きな損失は免れたでしょう。しかしSNSでは「20,000円を目指す」など買い煽られ、悲しくも保持するポジションのまま決算を迎えてしまった人が多かったようです。「投資では9割の人は勝てない」といった格言はまさにその通りだなと感じさせられる出来事でした。
実際にKabuMartの注目指数を使っていた方は暴落を回避できたらしく、私としてもそれは大変嬉しい報告でした。
本記事では注目度を使った過熱感の測り方を解説しました。具体的な事例とともにKabuMartの注目指数を使うことで、暴落から身を守る方法についても同様に紹介しました。
KabuMartは財務諸表等の自動分析を行い、企業のファンダメンタル分析をサポートします。